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サラリーマン化学者のブログ

高圧ガス製造保安責任者 保安管理技術まとめ【材料の劣化⑩-種々の湿食⑤】

 高圧ガス資格試験の再勉強を兼ねてブログにまとめてます。

 

これから勉強しようとしている方のお役にたてたら幸いです。

基本的な内容は高圧ガス保安協会出版の高圧ガス保安技術(第12版)からまとめています。

 

今回は10.2.1 湿食から

  

 e)種々の湿食

 

湿食にもいろいろな種類があります。覚えておきたい重要なことからそんなこと起こるの?!という湿食まで。

1つ1つ行きましょう。

 

⑨ 応力腐食割れ

はい出ました。応力腐食割れ!!超重要!!

金属や合金が壊れない程度の応力を受けている状況で、ある環境中だと割れる現象を応力腐食割れといいます。

応力腐食割れには2種類あります。

 

① 引張応力がある状況で金属内部のある経路に限定された面に腐食して割れること

ステンレス鋼などが塩化物環境中にあるとよくおこります。他には

・炭素鋼に高温のNaNO3溶液(NO3イオン)

・黄銅にNH3を含む大気やアミン水溶液

・オーステナイト系ステンレスに高温海水(Clイオン)、高温高濃度NaOH水溶液(OHイオン)など

・高力アルミニウム合金、高力チタン合金に海水(Clイオン)

 

② 腐食によって生じた水素が金属や合金の内部に侵入し割れること

 

 これは水素脆性割れという場合もあります。

高張力鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼のように強度の高い材料にのみおこります。

硫化水素など水素を発生する環境で起こります。

 

 重要度◎

 

⑩ 腐食疲労

 金属に繰り返し応力がかかると疲労による破壊が起こるが、腐食が同時に起こるとさらに弱くなります。これが腐食疲労です。

 

 

重要度△

 

今回の項目では応力腐食割れを必ず覚えてください。出題率高いです!!

 

今回はここまで

次回は10.2.1 湿食のe)種々の湿食の続きをまとめます。

次に記事

 

chemicarhythm.hatenablog.com