高圧ガス製造保安責任者 保安管理技術まとめ【材料の劣化⑤-金属・合金の耐食特性の分類】
高圧ガス資格試験の再勉強を兼ねてブログにまとめてます。
これから勉強しようとしている方のお役にたてたら幸いです。
基本的な内容は高圧ガス保安協会出版の高圧ガス保安技術(第12版)からまとめています。
今回は10.2.1 湿食から
d)金属・合金の耐食特性の分類
金属は種類により耐食性が異なります。
ここの項目は重要なのでバッチリ覚えましょう。
まずは中性の水中での腐食挙動
①良い耐食性を示す・・・亜鉛、銅、銅合金
②不動態被膜を表面に作りきわめて良い耐食性を示す・・・ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、アルミニウム合金
③腐食する・・・鉄、炭素鋼
ここで出てくる不動態被膜ですが、これが重要。
表面で金属が何らかの反応物ができ、それが膜となって表面にできるため、それ以上は反応(腐食)が進行しない状態です。
これは大変重要なので覚えましょう!!
しかし、この不動態被膜も万能ではありません。特定の条件下で破壊されます。
海水のような塩化物イオン濃度が高い場合、アルミや一般的なステンレス鋼は孔食します(孔食はまたあとで説明)。一方、チタンは塩化物イオンに強かったりと、金属によってまちまちです。
また、酸性やアルカリ性ではもっと複雑です。
不動態被膜の多くは強い酸では安定なのですが、弱い酸では溶解して腐食してしまうことがあります。アルカリでも同じことが起こります。
正直ここは暗記してしまうしかありません。
いかに金属と腐食するものを書きだしました。
亜鉛:水、海水のみOK、酸もアルカリもダメ
銅:濃硫酸、濃硝酸で腐食、あとは大丈夫
アルミニウム:塩酸、酸性溶液では腐食、アルカリ性溶液で腐食、海水で孔食
ステンレス鋼:塩酸で腐食、海水で孔食
クロム:塩酸で腐食
チタン:塩酸で腐食
炭素鋼:濃硫酸、濃硝酸、アルカ溶液以外は腐食
正直ここは何度も見返して暗記するしかありません。
出題頻度も高いので確実に点を取りに行きましょう。
今回はここまで
次回は10.2.1 湿食のe)種々の湿食をまとめます。
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